5月25日 11:00開演 東京宝塚劇場
ネット上の感想を見ると酷評が並び、
宝塚オンラインチケットサービスでは一応売り切れてるものの某所で譲渡が出回り、ちょっと異常な程チケットが余りまくってるこの公演。
状況が状況なだけにちょっと心配をしつつ観劇しましたが…まあ正直に話しましょう(^_^;)
展開の早さ
「あれから4年…」「あれから1年…」こんなセリフをどれだけ聞いたでしょう(笑)
ストーリーについていくのに必死でした。
特に最大の展開の早さはプロローグ。
少年時代の武蔵(香咲蘭)、又八(姫咲美礼)がセリ下がり、青年になった武蔵(珠城りょう)、又八(風間柚乃)*1がセリ上がり歌い始める。
周りの兵士達の群舞も迫力があります。
武蔵と又八が銀橋を渡り1番を華々しく歌い上げ、満を持して2番。
佐々木小次郎(美弥るりか)が華々しくセンターからセリ上がってきます。
そして…その低音ボイスを響かせ可憐なダンスを魅せつける…!!のではなく、
そのまま捌けた!!ズザザァァッ≡__(┐「ε:)__
いやいや、美弥ちゃん登場が派手なだけで結局舞台上通過しただけじゃないの!!
初っ端から出鼻をくじかれました(^_^;)
盛り上がり…?
とにかく展開が早いことは語りましたが、かと言って盛り上がる展開も無かった気がします。
前回花組公演の「CASANOVA」もストーリー的にはそんなに好評ではありませんでしたが、それでも一定の評判があるのは「ドーブ・アチア氏の素晴らしい楽曲のおかげ」だと思います。
そして今回の月組。
せっかく70人近くの組子が居るのに大人数で大団円を作り上げる場面って無かった気が…??
終始2〜3人の場面が続き、少人数が目まぐるしく変わっていったなという印象です。
宝塚の醍醐味って、多人数で踊り、力強いエネルギーを感じられるところが売りだと思うんですよ。
もちろんそれだけではありませんが。
せっかくの月組子を活かしきれていなかったなぁという印象を抱きました。
珠城りょう(宮本武蔵)
大柄で骨太なたまきち。
今回の武蔵はたまきちの為に選ばれた題材で、たまきちにとっては代表作になるだろうなと思って挑んだら、アレアレ、意外とハマってない!?
何だか今回のたまきち、棒読みな気がしました。特に青年時代。
いつもはそんな棒読みなんてイメージはないのにどうしてだろう??
ぶっちゃけたまきちには全然合ってなかったエリザベートのトートの方がまだ役に入ってた気がします。
とは言え、木から落ちるシーンが階段を降りる演出に変わっていたり、リフトが無くなったり、東京に来てからたまきち不調なんて話しも聞きます。
そうなのだろう…と信じつつ。
期待してた分ちょっと残念だったなぁなんて思いました。
美園さくら(お通)
うーん、今回のお通、少なくとも役得では無かったですね。
常にすれ違って最終的に結ばれる訳ではないし、ただ物語が進行してるだけだから大きな見せ場もないし…
最初出て来た時の若干ブリった歌い方は気になりましたが、さすが99期の首席。
慣れてきたら気にならなくなり、声の伸びが素晴らしいと感じました。
さくらちゃんは歌とか上手いんだけど、真ん中としての華やかさが足りないのが難点かな。
これからどれだけ魅力を感じさせてくれるのか、楽しみなジェンヌさんですね(*^^*)
美弥るりか(佐々木小次郎)
逆に美弥ちゃんは役得でしたね!
凛とした風格があって、登場した時の存在感もあって、さすが研17と言ったところ。
ホント、退団が勿体ない😢
佐々木小次郎自体も、武蔵が最後まで目標としていた人物なので、隙がなくてスマート。
ただただカッコ良い❤
惜しまれつつ退団するのが一番良い引き際と言いますが、美弥ちゃんファンだけでなく、美弥ちゃんファンじゃない方からもここまで惜しまれすぎるのは美弥ちゃんの人徳でしょうね。
美弥ちゃんも小次郎も来世では報われて欲しい…(小次郎はもう今世を生きているのかもしれないけど)
れいこさん(月城かなと)休演の為、ピンチヒッター(代役)のおだちん。
思えばエリザベートから数えてルキーニ→シュテファン→ルドルフ→オジー→又八と観劇する度に役が変わるおだちん(笑)
本役のれいこさんが演じる又八は見ていないので実際の違いは分からないですが、さすが歌は上手いなと思いました。
プロローグの第一声からして上手さは伝わる。
思えば、エリザベートで代役のルキーニを観劇した時にも「第一声から上手い」と感じました。
後は、れいこさんとおだちんの持つ雰囲気が似てると思いました。
遠くから見ているとたまにれいこさんなのかおだちんなのか分からなくなる程。
しかし、何度も観劇している人に言わせると「おだちんの役作りがれいこさんに寄せている」という声も聞きます。
うーん、こればっかりはどっちも見てみないと分かりませんね(^_^;)
休演が発表されて日数が経ってはいますが、代役と感じさせないぐらいにさすが立派に仕上げてきたなと素直に思いました。
最後まで頑張れ!
暁千星(吉岡清十郎)
うーん、カッコ良いんだけど、出番が少ない😭
月組ではアリちゃん贔屓な私だから感じてるだけかもしれないけど、出番が少ない😭
清十郎自身は武蔵と正々堂々と勝負をしたり、負けた後はちゃんと武蔵のことを認めたり、真っ直ぐな人間だなと思います。
ここ最近のアリちゃんは、バレエ教室の青年とか皇太子とか年上女に拉致される(語弊)水平とか、弟分っぽい役続いたので、今回の清十郎は挑戦だったんじゃないかなと思います。
今回の観劇で感じたことは…うーん、掴めない…。
先述の通り物語自体に盛り上がりがなく、物語が淡々と流れていくだけなもんだから清十郎が何をしたかと言われてもイマイチ思い出せないんですよね(^_^;)
武蔵(珠城)と戦って最初は勝ったけど後に負けたことぐらい?でもそれだと完全に小次郎(美弥)と同じなんだよな・・・
初見ではよく分からなかったというのが正直なところです。
アリちゃんに長髪は似合わなかったかな(^_^;)
夏月都(お杉)
今回驚かされたのがこの方。
かなり芸達者ですね( °_° )
今回はれいこさん(月城)、代役でおだちん(風間)演じる又八の母親という役柄ですが、年齢で言えばおばあちゃんの役。
息子(又八)を探しに旅に出たり、(逆恨みだけど)武蔵に怒りをぶつけたり。
非常にパワフル!!
そのパワフルさ加減としわがれ声の出し方がホントに上手いなと思いました。
下手し、おばあさん役でこんなに上手いと思ったのは初めてかも💦
今まで知らなかったなつこさんの面を知る良いきっかけになったなと思います。
輝月ゆうま(祗園藤次)
清十郎(暁)が構える道場の"筆頭"門弟…でありながら伝七郎(夢奈瑠音)と武蔵(珠城)の戦いの場面で不利だと悟った藤次はそそくさと逃げ出します(笑)
そして結局お甲さん(白雪さち花)と共に逃げ、何故か人形(?)芝居を。
操られたマリオネットのような動きが妙に上手くてツボでした。
こういう小芝居、上手いですよねぇ。
今回は腰抜けな役でしたが(笑)、次はエリザベートのマックスみたいにカッコ良い役だったら良いなぁなんて思います。
晴音アキ(出雲阿国)
スカステの司会でよく見てるからか、すっかり顔が分かるようになりました。もうタカニュの任期終わるんだね(;_;)
今回、結構目立つ役ですねー!
真ん中で歌うことが多いのですが、まあ目立つ目立つ!
何より真ん中で歌っても成り立つ程の貫禄がありました!
もうすっかりなつこさん(夏月都)とかさち花(白雪さち花)とかのお姉様のカテゴリーに入れて良いかと思います。
いやぁ、はーちゃんには長く居て欲しいなぁ。
海乃美月(吉野太夫)
今回はショーは休演、芝居だけの参加の海ちゃん。
京の遊女という役柄ですが、時には武蔵(珠城)に助言したり裏を読んだり…
にしても、ハマりますねぇ海ちゃん!
今まで超路線として育てられた海ちゃんが可愛らしい娘じゃなくて京の遊女がハマるっていうのも何だかモヤっとはしますが、こういう大人っぽい役がハマる路線もそうそういないので、海ちゃん独自の路線を切り開いたんだなぁと思います。
劇中あんまり動かないように配慮されてる気はしましたが、次のON THE TOWNでは完全復帰ということで、これからもバリバリ活躍して欲しいですね!
蘭世惠翔(辻風黄平)
おだちん(風間柚乃)がれいこさん(月城かなと)の代役に入ったのでこちらも繰り上がり代役のゆうきくん。
ゆうきくんは前回のエリザベートの少年ルドルフで認識したのですが、可愛らしいお顔ですね(*^^*)
ショーでも目立つ場面を与えられていたのでこれから上げられる予感。
そのうち新公主演も回ってきそうだなぁなんて思いながら見ていました。
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主に印象に残ったのはこんなところ。
何せ脚本が微my…で観劇したのも2階の最後列と一番遠いところだったので、1回の観劇では掴みきれなかったというのが正直なところ。
これは、最初に物語を把握していないとついていけないやつですね(^_^;)